複式簿記で家計簿をつけるようになるまで
もともと、このアプリでざっくりと支出だけは把握するようにしていた。
これだけで、月別の支出をグラフで表示したりすることができ便利に使っていたのだが、お金に対する意識がなさ過ぎたせいか、ただの支出の記録になってしまっていて、見直すということが足りていなかった。
結果、貯蓄がいっさいできておらず、支出の管理まではできていなかった。その後、貯蓄をする必要性に迫られ、固定費支出や日々出ていくお金を見直していくにあたり、もう少し体系的にお金の流れを管理したいと思っていた。
ことの始まり
ledger で帳簿をつけるようになった - ardggy's blog を読んで、ん? ledger とはどういう意味だ?総勘定元帳?どうやら簿記の世界の言葉のようだ。簿記であれば、お金の流れを把握できるのではないかという漠然とした期待があった。それから、複式簿記について調べていくなかで、家計簿を複式簿記でつけたらよいのではないだろうかという思いに至った。
複式簿記で家計簿をつけてみてはどうだろう?
単なる興味本位からであったが、複式簿記で家計簿をつけようと思った。現実、そのようなことをしている人は多くいるようだった。
※ ↑での 決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法 (朝日新書 44) は読んでおいて損はなかった。何度か読み返す必要はありそう。
複式簿記そのものについては、まずは以下を参考にしてもよい。
iPhoneアプリで複式簿記をつけ、hledgerでB/SやP/Lを作成する。
もともと、研究室時代にLINUX(といっても、UBUNTUだが)を使っていたこともあり、コマンドラインのツールは馴染みやすかった。これに加工したCSVを食わせれば、貸借対照表(B/S)や損益計算書(P/L)をコマンドライン上で出力できそうだ。最初はledgerを使おうかと思っていたが、導入が面倒だったので、hledgerの方を使っている。
勘定科目については、家計簿であるため、ある程度自由につけてもよいかと思うが、生活費の費目以外は実際の会計で使われそうなもを使っている。iPhoneアプリは何個か試してみたが、以下のものが入力の手間がなく、すばやく行うことができる。
このアプリで家計簿をつけ始めてから、4ヶ月目になるが、おおむね便利に使わせていただいている。日々の財布から出す現金はその都度つけることにしているが、それ以外は 月初に前月分の仕訳をまとめて行う に倣って月末にまとめて銀行通帳から転記するようにしている(クレジットの引き落としはその明細ごとに)。あとはCSVで吐かせて、少し加工してコマンドライン上でB/Sを出力する。
凡そ、次のように。
airbk% hledger -f taxnote.csv bs using conversion rules file ~/Documents/bookkeeping/taxnote.csv.rules Balance Sheet Assets: 347681 Assets 112200 Cash 2509 CashShortage 232972 Savings Account(MUFG) -------------------- 347681 Liabilities: -3596728 Liabilities:Scholarship -------------------- -3596728 Total: -------------------- -3249047
とんでもない負債をかかえていることが分かる。(hledgerでは、純資産項目は計算されないようだ)
また、次のようにP/Lを見ることで、支出の割合を把握する。
airbk% hledger -f taxnote.csv is using conversion rules file ~/Documents/bookkeeping/taxnote.csv.rules Income Statement Revenues: -1314334 Income -121280 Miscellaneous Income -1193054 Salary -------------------- -1314334 Expenses: 1203174 Expenses 43792 Clothing 71261 Communications 16189 Educational 255658 Entertainment 198041 Food 149718 Housing 11600 Insurance/Tax 24018 Medical/Daily Necessities 67195 Other 70000 Salaries 90000 Savings 168220 Transportation 37482 Utilities -------------------- 1203174 Total: -------------------- -111160
私の家計簿は、13費目からなっている。ただし、貯金額を費用として勘定することには何かと不便を感じているため、費目から外すことを検討している。